俺たちを心の底から熱くしたプロレスのあのシーン、あの時代を再現する!!
昭和プロレス大全 1972-1988
「昭和プロレス大全」という、なんともストレートなタイトルの別冊だ。これまでに本誌「夢、あふれていた俺たちの時代」や特集企画、はたまた「兄貴の説教」などに掲載されたプロレス記事をまとめた「総集編」である。50冊コンプリート読者なら、全冊ひっくり返してみれば見つけられるかもしれない記事ではあるが、そんな手間をかけずとも年代を追って読むことができる本別冊はプロレス好きにはもってこいの一冊。巻頭の書き下ろしスペシャルインタビューに始まり、馬場&猪木が日プロを離脱する昭和47年、プロレスの新たな時代から、昭和の終わりまでをダイジェストでお届けする!
往年のプロレスファンはもちろんだが、特別プロレスに熱中していたわけではないという人でも、80年代プロレスのスーパーヒーロー二人を知らないという人はまずいないだろう。そんな二人に、当時巻き起こったプロレスの一大ブームや猪木イズム、懐かしい思い出などをたっぷりと語ってもらった。
ジャイアント馬場とアントニオ猪木が共に新団体を旗揚げしたこの年は、日本プロレスが崩壊の道へと歩み始めた年でもある。「BI砲」と言われた看板レスラーの二人が袂を分かつことになるまでの経緯と、テレビ局までを巻き込んだプロレス界の大きな転換となった昭和47年を振り返る。
「プロレスこそ最強の格闘技」をアピールするべく猪木はこの年の2月から、いわゆる異種格闘技戦を敢行する。6月には史上最大の一戦と言われるモハメド・アリ戦が行われ、多くのファンがテレビにくぎづけとなった。しかし、まさかの「世紀の大凡戦」と酷評されることになったこの一戦だったが…。
1980年代初頭に起こった大プロレスブーム。そこには昭和57年に起きた、タイガーマスクvs.小林邦昭、長州 力vs.藤波辰巳の2大抗争が大きな原動力となっていた。39歳となっていた猪木人気をしのぐほどのこの抗争劇は、昭和プロレスに巨大転換期を巻き起こし、歴史に大きく刻まれる出来事となった。
この年に2度の暴動騒ぎを起こした新日本プロレスは、テレビの「ゴールデンタイム放送」と「猪木プロレス」が共に終焉を迎える年となった。力道山から猪木に受け継がれた昭和のプロレスの最大の転換期ともいえる昭和62年。さまざまな画策と事件が引き起こした崩壊劇を再検証する。
日本一有名な悪役レスラーは?と聞かれたら、真っ先にその名前が挙がるのはやはりこの人ではないだろうか。フォークなどの凶器を使った反則技も当たり前、その額は常に割れて、双方の血でリングを染める「悪の華」。ヒールあってのプロレス人気だが、その素顔はとても義理堅い男だったという証言も…。