オンラインカジノの世界では、運営会社ごとに異なるライセンスがキーとなります。
では、これらのライセンスとは一体何なのでしょうか？外国で発行されるライセンスが主流であることはよく知られていますが、発行国による違いや特徴はどのようなものなのでしょうか？
この記事では、オンラインカジノのライセンスがどのように機能し、運営にどのように影響を与えているのかを、専門家の視点から分かりやすく解説します。オンラインカジノのライセンスについて詳しく知りたい方は是非参考にしてください。
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オンラインカジノの運営における仕組み
最初にオンラインカジノの運営の仕組みについて説明します。
オンラインカジノはプレイヤーを含めた5つの構造で運営されています。
- 1．プレイヤー
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オンラインカジノで実際にプレイする人です。入金した金額でカジノ内のゲームをプレイします。ゲームで儲けたお金は出金することができます。オンラインカジノでは様々な年齢や国籍の人がプレイしますので、各国にあったサポートなどが必要となります。
- 2．運営会社
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プレイヤーにゲームを提供するのが各運営会社です。プレイヤーから受け取ったお金を資金として、ゲームの提供やユーザーサポートなど様々なサービスを提供します。プレイヤーが入金した金額と、払戻を行った金額の差額が運営会社の利益となります。
- ３．決済会社
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プレイヤーがオンラインカジノに入金処理を行ったり、出金手続きを行う際に決済の承認を行ったりする会社です。VISAやマスターカードなどのクレジットカード会社やエコペイズやヴィーナスポイントなど電子決済の運営会社、仮想通貨の取引口座を扱う金融機関などが決済会社にあたります。カジノはプレイヤーの入金がカードや電子決済を利用していたら決済会社に手数料を支払います。
- 4．ソフトウェア会社
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オンラインカジノにゲームシステムを提供する会社です。所謂メーカーにあたります。運営会社と提携し、新規のゲームなどを提供したり、機種の入れ替えなどを行っています。パチンコやパチスロのように実機ではなく、プログラムを提供することで新規のゲームができるようになっています。
- 5．政府・監査機関
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オンラインカジノはライセンスがなければ運営することができません。ライセンスを発行した政府や監査機関はカジノを常時監視し、公平な運営が行われているかどうかをチェックしています。
オンラインカジノのライセンスは「合法」であることを示すもの
ライセンスはオンラインカジノが合法であり、公平な運営が行われていることの証明になります。
ライセンスを取得せずに運営しているオンラインカジノは違法カジノです。
監査機関のチェックが入らないので、入金した金額が安心してゲームに使えるか、実際にカジノで稼いだお金が正常に出金できるかなど保証することはできません。
オンラインカジノを選ぶときは、ライセンスを取得しているかが最初のチェックポイントとなります。
ライセンスを取得しているオンラインカジノであれば、運営の信頼度も高く余計なトラブルに巻き込まれる心配も少ないです。
オンラインカジノのライセンス【審査が厳しい＆評価も高いライセンス】
オンラインカジノのライセンスは、多くの国で発行されていますが全てのライセンスが同じ品質であるとは言えません。
やはり、審査が厳しく、評価が高いライセンスを取得しているカジノが信頼度が高い業者と言えます。
評価の高いライセンス発行国について紹介してみましょう。
マルタ共和国
マルタ共和国は、3つの有人島と2つの無人島からなる地中海の小さな島国です。
2000年から、マルタゲーミング委員会がオンラインカジノのライセンスを発行しています。
現在発行されているライセンスの中でも特に審査が厳しく、ライセンスの維持管理が難しいとされています。
マルタ共和国での法人設立が条件となることや、厳しいガイドライン全てに運営が合致しているかなどの厳しい条件の他に、ライセンス取得まで3～6ヵ月という期間がかかるので、計画的な運営ができていないカジノはライセンスを取得するのは難しいでしょう。
ライセンス取得までの審査が厳しいことに加えて、監視委員会のチェックの厳しさにも定評があり、一度ライセンスを取得しても監査によってライセンスが剥奪されることも珍しくありません。
マルタ共和国のライセンスを取得できた業者は、本当に安心してプレイできる環境を提供してくれていると思って間違いないでしょう。
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キュラソー
キュラソーは南米にあるオランダ共和国の構成国です。
キュラソーのライセンスも多くのオンラインカジノが取得しています。
ライセンスの審査はマルタ共和国に次いで厳しいことで知られており、キュラソーライセンスを取得できたオンラインカジノは信頼度が高いと評価を受けています。
キュラソーのライセンスの特徴は、新しいサービスに柔軟に対応できることです。
仮想通貨での入金はマルタ共和国のライセンスでは不可能ですが、キュラソーのライセンスだと取扱いが可能となります。
最近では、仮想通貨での入出金を希望するプレイヤーが増えて来ており、それによってキュラソーのライセンスの取得を目指すオンラインカジノも増加しています。
ベラジョンカジノやインターカジノなどは、マルタ共和国のライセンスを持っていながら仮想通貨決済のためにキュラソーのライセンスも取得しています。
今後、仮想通貨決済が増えることを見越してさらに評価が高くなるライセンスと言われています。
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カナダ
カナダ自体がライセンスを発行しているのではなく、ケベック州周辺の独自政府によってライセンスが発行されています。
ライセンスを発行する団体は「カナワケゲーミング委員会」です。
カナダライセンスは、決済のスピードが早いことに定評があります。
マネーロンダリング防止に特に力を入れており、審査基準もかなり厳しいとされています。
アメリカと近いこともあって、国を超えたマネーロンダリングが行われることを想定しており、ライセンス審査時は厳しいチェックが行われます。
オンラインカジノのライセンス以外にも、ラスベガスの大手ランドカジノなどのライセンスも発行しています。
フィリピン
東南アジアのフィリピンも政府によってPAGCOR(パグコー)というライセンスを発行しています。
「オカダ・マニラ」や「ソレア・リゾート」「リゾート・ワールド・マニラ」といったランドカジノ用に発行されていたライセンスですが、最近ではオンラインカジノでも利用する業者が増えています。
審査基準はそれほど厳しくないので、比較的簡単に取れるライセンスです。
フィリピンのライセンスを単独で取得している業者は非常に少数で、多くは他のライセンスと併せて複数のライセンス取得を行っています。
また、フィリピン政府はFirst Cagayan(ファーストカガヤン)というライセンスの発行を行っています。
ランドカジノとしてはカガヤン特別経済区で運営されているものだけに限定されていますが、オンラインカジノの場合は場所の限定がないため、アジアのオンラインカジノでは人気の高いライセンスの1つとなっています。
ジブラルタル
ジブラルタルはスペイン南海岸の半島にあるイギリス領です。
古くからライセンスを発行しており、とにかく厳格な審査を行っています。
ギャンブルコミッショナーによって任命されたジブラルタル規制当局(GRA)がライセンスを管理しています。
ライセンス取得料や更新料が高いことから、新規で取得する運営業者はそれほど多くなく、利用しているのは運営実績が長く大手のオンラインカジノが多いです。
イギリス
1960年からライセンス発行を行っているイギリスは、世界でも最も古いライセンス発行政府です。
ライセンスを発行しているのはイギリス政府の政府外公共機関であるイギリスギャンブル委員会です。
マネーロンダリングについては、とにかく厳格な審査が行われており、資金管理についての調査はかなり厳しいと定評があります。
マン島
イギリスとアイルランドの間のアイリッシュ海に浮かぶマン島でも、ライセンスの発行を行っています。
ライセンスを発行しているのは、マン島ギャンブル監督委員会(Isle of Man Gambling Supervision Commission)」という団体です。
カジノライセンスの審査は特に厳格で、潤沢な運営資金と安定した運営体制に加えて、リーダーについても審査が行われるため、現時点でオンラインカジノでマン島のライセンスを取得しているところはありません。
オンラインカジノは第三者機関による定期的なチェックを受けている
ライセンス取得時は厳格な審査がありますが、ライセンスさえ取得すればいいというわけではありません。
その後の運営についても、ライセンスの基準に合致しているかどうかを第三者機関が不定期にチェックしています。
また、第三者機関ではスロットのペイアウト率やソフトウェアのプログラムについても監査が行われ、常にユーザーに対して公平なゲームプレイが提供できているかどうかチェックしています。
第三者機関のチェックで不適当とされた場合は、ライセンスは剥奪となります。
かなりの大手業者でも、ライセンス剥奪となることは珍しくないので、カジノ業者は常に公平な運営ができているかに気を配っています。
この章では、世界的に有名な第三者機関について紹介します。
eCOGRA
eCOGRA(イーコグラ)は、プレイヤーの保護を目的とし2003年に設立された第三者機関です。
イギリス発祥の非営利組織(NPO)として、オンラインゲームのソフトウェア及び提供機関の審査を行っています。
主な基準は、
- 常に公平なゲームを提供していること
- 問題が起こったときに、迅速な解決を図っていること
- 支払いをきちんと行っているか
この3つになります。
eCOGRAのチェックは特に厳しいことでも有名で、実際大手のオンラインカジノでも審査に落ちることも珍しくありません。
プレイヤーと運営側でトラブルが起きた場合は仲介もしてくれるので、eCOGRAの監査を受けているオンラインカジノは特に安心度が高いと思って間違いはありません。
GLI
GLIは1989年にアメリカのニュージャージー州で設立された世界最大の第三者機関です。
約30年に渡ってゲームの監査を行っている老舗の監査機関の1つです。
正式名称はGaming Laboratories International(ゲーミングラボラトリーズインターナショナル)です。
GLIの主な審査基準は、
- ゲーミング機器がお金を正しく扱っているか
- ゲーム結果と勝利金額が対応しているのか
- RNG(乱数発生装置)のテスト
- 18歳未満の人以外がウェブサイトに登録しているか
の4つです。
スロットの審査については特に厳しく、ラスベガスのカジノのペイアウト率などもチェックしているのがGLIになります。
ランドカジノやロトの監査も行っており、シェアは全体の9割を占めると言われています。
2010年にはカナダ最大のゲーミング検査機関「TST(テクニカル・システムズ・テスティング)」をグループ企業とし、さらに組織の規模は大きくなっています。
Labs
Labsはオンラインカジノだけではなく、ソーシャルゲームの監査機関としても知られています。
オーストラリアの監査機関で、メルボルンに拠点を置いています。
主な審査基準は、
- ゲームがルールをきちんと守ったものか
- ゲーム結果と勝利金額が対応しているか
- ゲームが正しく機能しているか
の3つです。
スロットなどのゲームのペイアウト率や、各絵柄の当選割合などを厳しくチェックしており、Labsで審査を受けたスロットは不正することがまずできないと言っていいでしょう。
compliant
テュフ コンプライアントはドイツに本拠地を置く第三者機関です。
一般企業のコンプライアンスのチェックや、製品の安全試験や認証を行っている会社です。
世界各国に拠点を置き企業のチェックを行っていますが、最近ではオンラインカジノの第三者機関としても知られるようになってきています。
GAMCARE
GMECAREは厳密に言うと第三者機関ではなく、プレイヤーをサポートする民間の団体になります。
ギャンブル依存症に苦しむ患者に対して、電話やメールを通じてのカウンセリングを行っています。
システムのチェックなどは行いませんが、GAMECAREを第三者機関として利用しているオンラインカジノは、ギャンブル依存症の対策にも力を入れている業者ということが分かります。
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オンラインカジノゲームを配信するソフトウェアもライセンスを取得している
オンラインカジノの運営が厳しいライセンスを取得していても、実際にプレイする機種自体に不正があれば、安心してプレイすることはできません。
そのため、オンラインカジノにスロットなどを提供するソフトウェア会社も、ライセンスを取得しています。
スロットのペイアウト率が報告通りに動作しているかなどは、ライセンス取得後に不定期な監査でチェックされています。
オンラインカジノで機種情報を確認すると、ソフトウェア会社のライセンスについても記載されていますので、プレイする前に安全な機種であるかどうかチェックしてみましょう。
まとめ
ライセンスの発行元や監査を行う第三者機関を確認することで、オンラインカジノの信頼度は分かります。
マルタ共和国やキュラソーのライセンスのように、審査基準が厳しくクオリティの高いライセンスを取得しているカジノは安心して遊べます。
大手のオンラインカジノならば、複数のライセンスを取得しているところもありますので、実際にプレイする前に自分が遊ぶオンラインカジノはどこのライセンスを取得しているのかチェックしてみてください。
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