発売日
2021年7月9日(金)
定価
780円(税10%込)
発行間隔
隔月刊(奇数月11日発売)
今も昔もこれからも ── 俺たち夏の冒険少年アドベンチャー物語
夏が来た。亜熱帯化したようなクソ暑い日々は、おっさんとなった俺たちには迷惑以外の何ものでもないが、なぜか心はワクワクドキドキが止まらない。そんな男たちこそが、今この本を手にしているのではあるまいか? ガキの頃より夏は俺たちをグーンと成長させてくれた。ロ~ングロ~ングホリディに課せられた宿題なんてノルマは放っぽり出してギンギラ太陽に向かって毎日冒険の一歩を踏み出していた。初めてセミをとっ捕まえた日、初めて川に飛び込んだ日、そして初めて秘密基地を完成させた日…。あの夏の日、覚悟の一歩を毎日のように踏み出していた。失敗も多く経験しながら、“何か” を得る度に覚悟することの尊さと勇気を心に刻み込むことができ、摩訶不思議アドベンチャーな男子になれたのだ。今回の特集は、俺たちを成長させてくれたアレコレの要素を引っかき集めてお送りする。忘れかけていたアドベンチャースピリットを取り戻してほしい。そう、なんてったって俺たちは、永遠に夏の冒険少年なんだからさっ!!
夢、あふれていた俺たちの時代
昭和59年(1984年)
昭和40年男が少年から青年を経て大人への道をまっしぐらに歩んでいた時期は、日本経済が沸点へと向かって急上昇していた時期とピッタリ重なる。そうした勢いを肌で感じながら成長した俺たちには、いい思い出が数多く残っているはず。この特集は俺たちが過ごした「夢、あふれていた時代」からある一年を切り取って、当時の希望に満ちていた日々を振り返る連載特集だ。今回は昭和59年へ時間の旅に出かけよう!
1974年、俺たちに感動と興奮を与えてくれた人物がいる。海洋冒険家の堀江謙一。その後も果敢に挑戦を続けたレジェンドの初期の偉業、小型ヨットによる世界初の単独無寄港太平洋横断(62年)と西回り単独無寄港世界一周(74年)を検証する。
アウトドアスポーツ、冒険、野外遊び。これらのキーワードが最もはまる昭和40年男といったら、この人物をおいて他にない。多趣味で知られ、近年は卓越したDIY力も注目されているヒロミが遊びへの熱い思いを語ってくれた。
F1引退後も登山家・自転車競技選手として活動、現在は東京2020オリンピック大会の自転車競技運営責任者・スポーツマネージャーを務めるなど八面六臂の活躍をみせる片山の原点は、昭和40年男にとっても忘れることのできないあのマンガだった。
本作が『週刊少年マガジン』で連載されたのは、1973年から83年までの10年間。その期間は、昭和40年男の8歳から18歳までにあたり、連載開始時の主人公・三平三平の11歳という設定は、まさに同世代と言える。作者・矢口高雄が『釣りキチ三平』にこめたメッセージをあらためて考える。
冒険・アドベンチャーに “頑丈で耐久性のある” ウェアは必要不可欠。そんな “ヘビーデューティー” なアイテムにいち早く目をつけ、アメリカから持ち込んだ二人の男に取材を決行。二人ならではの冒険談とともにその文化を知る。
17歳の丸井輪太郎が自転車(ワッパ)で日本一周に挑戦するこのマンガは、昭和40年男に冒険旅行の醍醐味と厳しさを教えてくれた。そして読み終えた誰もが、冒険とはなんのためにやり遂げるものなのかを自問自答した。
モントリオールで財政破綻!? モスクワでの東西冷戦の意趣返し!? そもそも五輪は成り立つのか? どん底の五輪が岐路を迎えるなか、一人の実業家が立ち上がる。商業主義の走りと言われるロサンゼルス五輪は “金儲け” ありきだったのか? 誰が五輪を利権化したのか? “ビジネスと五輪” を開いた端緒に迫る。
1983年5月、佐野元春は単身ニューヨークへ渡る。安定に背を向け、勇気を胸に新たなる理想を求めて。佐野はざわめきが胎動するカルチャーの先端で日々を過ごし、仲間を見つけ、心をつき動かされるままに曲を作った。渡米から1年後、我々のもとに衝撃のレコードが届く。
やっちんの愛称で広く親しまれている曾我泰久。主に、ザ・グッバイのリーダーとして認知している人も多いと思うが、芸歴は長く、芸能界に入ったのは1974年、11歳の時のことだった。以来、45年以上の長きにわたり、芸能活動を続けているやっちんの、まもなく還暦とは思えない童顔の裏側に迫る。
昭和41年生まれの中年薬剤師を主人公にした『ジャンボマックス』が好評のマンガ家、髙橋ツトム。多くの作品を発表し、その大胆かつ繊細な画風と奇想天外なストーリー展開で読者の心をわしづかみにしてきた。50代半ばを過ぎても積極的に創作に挑むタメ年男に、半生と創作の根底にある思考力を聞いた。
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