発売日
2020年9月11日(金)
定価
780円(税10%込)
発行間隔
隔月刊(奇数月11日発売)
俺たちのハートを撃ち抜いた!刑事(デカ)とクルマ
戦後の日本をパッと明るくした石原裕次郎の活躍を、俺たちはリアルタイムで知らない。物心ついた時には、裕次郎は再放送で夢中になった『太陽にほえろ!』の渋いボス役で、心奪われたのはむしろその部下たちだった。特撮ヒーローものは卒業していく頃だったから、取って代わってリアルに正義を守る刑事たちが心の中に入り込んだ。以来、多くの刑事たちに感情移入し憧れを抱いたが、彼らの相棒となる“クルマ”の存在もそれに拍車をかけた。派手な必殺技などない刑事たちにとって、クルマを自在に乗りこなすことこそ最大の武器。そのかっこよさは心の奥底に強く根づき、後に俺たちはカーキチになった。時代が銀幕からブラウン管にシフトしたこともあり、日増しにスケールが大きくなっていった刑事ドラマ。それをけん引した最大のシンボルが『西部警察』だ。当然その魅力を大ボリュームでお届けしようと、本誌の制作が佳境を迎えていたある日、まさかの報せが届いた。特集の主役たる人物が逝ってしまったのだ。その事実はスタッフそれぞれに重くのしかかったが、我々は手を止めるわけにはいかない。むしろ彼に捧げる一冊にしようと懸命に作り込んだ。渡 哲也さんこそ、漢の中の漢だった。その所作には、強さだけでなく高い志とやさしさがにじみ出ていて、人生の教科書のごとく、実に多くのことを学ばせていただいた。彼の生涯を鑑みれば、俺たちはまだまだ男を磨かねばならぬ途上にある。今回の特集「刑事とクルマ」、そして表紙を飾った渡 哲也さんの姿に、今再び熱くなってほしい!
夢、あふれていた俺たちの時代
昭和58年(1983年)
昭和40年男が少年から青年を経て大人への道をまっしぐらに歩んでいた時期は、日本経済が沸点へ向かって急上昇を続けていた時期とピッタリ重なる。そうした勢いを肌で感じながら成長できた俺たちには、いい思い出が数多く残っているハズだ。この連載特集は、俺たちが過ごした「夢、あふれていた時代」からある一年に焦点を当て、さまざまな出来事をふり返りながら、世代的ルーツの一端を「再検証」してみる試みだ。今回は「昭和58年(1983年)」をフィーチャー。さぁ、時間の旅へ出かけよう!
『西部警察』を語る際、最初に名前が挙がる重要車がマシンXである。同車の登場は、刑事ドラマのカーアクションを新たな世界へ導いたことは間違いなく、また、劇中における扱い方に、制作スタッフの本気のクルマ愛を確信した。
スーパーカーブーム直撃世代である昭和40年男にとってフェアレディZは特別なクルマだ。そのZにガルウイングドアが採用されたスーパーZのインパクトは絶大で、まさに夢のマシンであった。
『西部警察』最大の見せ場である銃撃戦とカーアクションは、どこで撮影されていたのか。ファンなら気になるところで、実際にロケ地に足を運んでみたことのある人も多いだろう。今回、筆者がどうしても行ってみたかった『西部警察』の聖地、東京・芝浦付近を歩いてみた。
マカロニが、そしてジーパンが走った! 少年時代の昭和40年男たちの魂を育ててくれた熱き刑事たちの活躍。そして、その刑事たちを支えた当時最新鋭のクルマの数々。心の中で永遠に疾走し続ける『太陽にほえろ!』の素晴らしき世界を解説!
不朽の大人気作! 1986年の第1シリーズから、2016年の劇場版『さらば あぶない刑事』まで、約30年にわたって昭和40年男を熱くさせてきた名作は、銃やファッションのみならず、クルマの分野でも大きなムーブメントを巻き起こしてきた。そのお洒落な魅力とこだわりを徹底紹介!
アメリカで生まれた刑事ドラマは、豪華で華麗で贅沢でセクシーだ。日本とは比較にならない広大な道路をフルに活かし、迫力満点のカーチェイスを繰り広げる映像は、暴力的なはずなのになぜか爽快ささえ伴う。それは主人公が駆るクルマ自体がヒーローと化していたからかもしれない。
ケラリーノ・サンドロヴィッチ名義で演劇の舞台の作・演出や映画監督などの活動を、KERA名義でミュージシャンとしての活動を行い、マルチな才能を発揮している現在のエンタメ界の最重要人物が本誌初登場。稀代のクリエイターが生まれた背景とは? 幼少期までさかのぼって話を聞いた。
若手、ベテランが入り乱れた、まさに“ものまね戦国時代”とも言える状況下で、神無月は独自の路線をひた走りながらも、すでに長い間、幅広い世代から愛されてきた。正統と異端を兼ね備えた、タメ年の「ものまね破壊王」の生き様に迫る。
映画『ラ・ブ―ム』シリーズで俺たちの前に現れたソフィー・マルソーは、それまで手の届かない存在だった外国の女優を、初めて親しみやすい女の子として意識させてくれた。そして彼女の人気をきっかけに、1980年代の洋画アイドルブームに火がついたのだった。
1983年12月、十代のもどかしい日々を振り払うように、愛や自由をまっすぐにぶつける尾崎 豊がデビューした。彼の写真撮影やジャケットのアートワークを数多く手掛けた田島照久に、デビュー前夜と“1983年の尾崎”の姿について話を聞いた。
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