発売日
2019年3月11日(月)
定価
713円(税10%込)
発行間隔
隔月刊(奇数月11日発売)
俺たちを震撼させたデジタル大革命
太古より人間は、いつの時代も夢を見ながら前へ前へと進んできた。そこから生まれてくる空想だったりアイデアだったりを具現化できるのが、ご先祖様から受け継いできた我々の能力で、常に努力と工夫を繰り返し、我々は生活向上を勝ち取ってきた。やがて蒸気機関や電話の技術が生まれ、空を飛ぶことすら叶えた。その瞬間の感動はどれほどのものだっただろう? そして現在、人間の見果てぬ夢は神の領域にまで踏み込もうとしている。そのベースは言うまでもなくデジタル技術だ。俺たちがガキの頃、アナログな世界に「デジタル的」なモノが侵入してきた。そして迎えた1970年代の終わり、世の中は「デジタル的」な空気に包まれていき、1980年に突入するや、その空気感と、急速に発展を遂げたリアルなデジタル技術とが共鳴し、大爆発を起こしたような地殻変動を感じた。その時の衝撃、今に続くデジタル革命の起点を、ともに探ってみよう。
夢、あふれていた俺たちの時代昭和63年
昭和40年男が少年から青年を経て大人への道をまっしぐらに歩んでいた時期は、日本経済が沸点へ向かい急上昇を続けた時期とピッタリ重なる。その勢いを肌で感じて成長してきたのだから、時代の影響は多大に受けてきたハズだ。この連載特集は、俺たちが過ごした「夢、あふれていた時代」からある1年に焦点を当て、さまざまな出来事をふり返りながら、世代的ルーツの一端を「再検証」してみる試みだ。平成も終わりが近づくなかで、今回はあえて昭和最後の年「昭和63年(1988年)」をフィーチャーしてみた。さぁ、時間の旅に出かけよう!
新しい動きと古い権威がせめぎ合いながらも、「進歩と調和」をテーマにデジタル化への歩みを進めてきた70年代。そのなかで物心をつけた昭和40年男は、「80年代」という言葉に、夢の21世紀が一足先にやってきたかのようなワクワク感を抱いた。サエキけんぞうによる「デジタルへの道」序章。
1980年をまたぎ、あらゆる製品がデジタル化時代へ向けて進化していった。家電マスターとして知られるDesign Under Groundの松崎順一が、自らのコレクションの中から、時計、テレビ、オーディオといったジャンルごとにカタログをセレクト。その進化を目で感じられるページに仕上がった。
昨年デビュー40周年を迎えたYMO。当時の音楽シーンのみならず、ファッションやライフスタイルにも多大な影響を与えた彼らだが、ここではそのデジタル(志向の)サウンドが及ぼした日本人の知覚の変化について考えてみた。自らもハルメンズでテクノを体現したサエキけんぞうが、YMOを語る!
デジタル化の波は、ハードはもちろんソフトにも大きな影響を与え、音楽において、その変化は如実に表れた。送り手であるミュージシャンは、技術の進化をどのようにとらえて自身の作品に反映してきたのか? 「現存する日本最古のバンド」と呼ばれるムーンライダーズのリーダー、鈴木慶一に訊いた。
デジタル万歳!とばかりにテクノ・カオスと化したアラウンド1980の音楽シーン。クラフトワークやDEVO、YMOなど王道テクノポップの流行を経て、善くも悪くも(?)その影響下に「テクノ歌謡」が生まれた。DJフクタケ選盤、時代の勢いをビンビン感じさせてくれる未来ジャケの数々を見よ!
インベーダーが現れたあの頃、時代は確実に変わっていった。たとえ学校で禁止されても、僕らは全く新しいデジタルの快感を求め、100円玉をにぎりしめてはゲームセンターへ走った。当時のリアルな話を聞き出すべく、『ゲームセンターあらし』の作者・すがやみつる先生を直撃!だぜ~ッ!
デジタルの快感に夢中になった1980年前後。多種多様な家庭用ゲーム機がズラリと並んだ光景に心躍らせた昭和40年男も多かったハズ。ショーケースやカタログを貪るように見た記憶をリメンバー!
モンローやエジソンが「よみがえった!」と言われるほどに生き写しの造形、やわらかい表情と動きで世間を驚かせた「サイボット」。その技術は高く評価され、84年の映画『ゴジラ』の撮影用に「サイボットゴジラ」も提供した。アナログもデジタルも超越した孤高の製作者・水野俊一の素顔に迫る。
上岡龍太郎局長のもと、腕利きの探偵たちがユニークすぎる依頼に応える。毎回の依頼人の強烈な個性もあって今や全国区の大人気。大阪発のオバケ番組の舞台裏を、2代目秘書の岡部まりに訊いた。
特撮ファンには『変身忍者 嵐』のくノ一として、野球少年には『がんばれ! レッドビッキーズ』の女監督として、歌謡曲好きには実力派アイドルとして… いくつもの顔で昭和40年男のハートをガッチリつかんできた「カンコ」こと林 寛子が、55年(!)の芸能生活を語り尽くす!
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