発売日
2018年9月11日(火)
定価
713円(税10%込)
発行間隔
隔月刊(奇数月11日発売)
俺たちを育んだ「熱愛」
俺たちがガキの頃は、教師も先輩も近所の爺さんも、悪さをすれば問答無用で手をあげた。それは愛の鉄拳だった。中にはただ痛いだけなのもあったが… 親に言えば、悪さしたお前が悪い!とまたぶん殴られるから決して口にしない。モンスターペアレントなど皆無の時代には、それが当たり前だった。だから、昨今の「なんでもハラスメント」社会は理解に苦しむ、とボヤく輩も多い。それでも職場では、部下や女性との接し方にビクビクしつつ当たり障りないオッサンを演じている。誰かが言う。俺たちが育った時代は「熱い熱い愛であふれていた」と…。社会全体が前のめりだったゆえ、今の尺度では“アウト”なことも多い。が、それじゃ今の世の中に愛はあるのか!? という想いも、心のどこかでくすぶっているのだ。「くすぶっている?」―だったら燃やしちまった方がよいのでは。今回の特集は、俺たちが多感だった頃にあふれていた愛の中から、特上の「熱愛」を厳選してお届けする。くれぐれもヤケドにはお気をつけて、じっくりと読み進んでいただきたい。
夢、あふれていた俺たちの時代21歳(昭和61年)
昭和40年男が少年から青年を経て大人への道をまっしぐらに歩んでいた時期は、日本経済が沸点へ向かって急上昇し続けた時期とピッタリ重なる。そうした勢いを肌で感じながら成長してきたのだから、きっと時代の影響を多大に受けてきたハズだ。この連載特集は、俺たちが過ごした「夢、あふれていた時代」からある1年に焦点を当て、さまざまな出来事をふり返りながら世代的ルーツの一端を探り、「再検証」してみる試みだ。今回は昭和40年男たちが21歳になる「昭和61年(1986年)」へ、時間の旅に出かけよう!
昭和40年男にとっての“熱愛”カップルとくれば、古代 進 & 森 雪 はやっぱり外せないのでは? ということで表紙をかざった『さらば宇宙戦艦ヤマト』でラストへ向かうふたり。“愛に震えた作品”のひとつとして『宇宙戦艦ヤマト』シリーズを取り上げ、そこで描かれたさまざまな“愛”を考える!
ホームドラマは数あれど、昭和40年男がリアルタイムで親近感を抱き、影響されたということでは、この作品が筆頭。西田敏行演じる“池中玄太”が、杉田かおるを長女とした三人姉妹の父親として奮闘する姿に、未来の家族像を思い描いた。シリーズのディレクターを務めた石橋 冠氏にインタビュー。
銀幕のスターと恋人、大部屋俳優の奇妙な三角関係を描いた、1982年の大ヒット映画。当時まだまだガキだった昭和40年男も、ある意味グロテスクなまでの「愛の形」に、その奥深さを思い知らされたのではないだろうか? “銀ちゃん”を演じた風間杜夫に、出世作をふり返ってもらった。
日本の元祖スーパーヒーロー『月光仮面』をはじめ、数々のヒーローを生み出した川内康範。1970年代の“変身ブーム”の最中に送り出した『愛の戦士レインボーマン』は、その名のとおり彼の「愛」の思想が最も反映された作品だった。混迷の時代を迎えた今こそ観るべきヒーローの姿!
荒くれ野郎どもが一体となっていく様が怒涛の感動を呼ぶ『アパッチ野球軍』から、「チーム愛」とは何かを考える。Part.3では他にも、よくも悪くも失われつつある“昭和の愛”について考察してみる。
現在のネット全盛社会の到来など、まだほとんどの人が想像できていなかった1980年代。恋愛コミュニケーションの手段、アイテムは当然ながらアナログだった。そんな時代の恋愛模様を描いた85年の爆風スランプの曲『大きな玉ねぎの下で』をフィーチャーし、サンプラザ中野くんに話を聞いた。
「今度生むからコンドーム」…わっかるかなぁー? 男たるもの、ヤるなら持たねば! そんな愛の必須アイテムにまつわる、ちょっぴり甘酸っぱい想い出やアレコレ。業界最大手オカモトにも直撃取材。
『昭和40年男』が推す、実在“熱愛”カップルはシーナ&ロケッツのこのふたり! かけがえのない音楽のパートナーであり亡き妻・シーナを想い、鮎川 誠が語る。Part.5では他にも、さまざまな世界での、いろいろな“ふたり”を取り上げ、その愛の形やストーリーを紹介する。
YMOやニューウェーブの洗礼を受け、次々と最先端が刷新される刺激的な音楽シーンにハマッていたトンガリ小僧の昭和40年男なら、この頃の“ヒップホップの初期衝動”、ビンビン感じていたかも?
最近は昭和40年生まれのミュージシャンや俳優を取り上げることが多かったこの連載。今回はちょっと毛色を変えてお届け。夢をパワーに未来へ向けて突っ走る“ロボット業界の大道芸人”を紹介。
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