発売日
2018年7月11日(水)
定価
713円(税10%込)
発行間隔
隔月刊(奇数月11日発売)
俺たちを虜にした昭和洋楽
クソガキだった俺たちにいつも寄り添ってくれた邦楽。一方、積極的に情報を探らねばならないのが洋楽だった。オヤジがありがたがる舶来品と同じように俺たちは洋楽をとらえ、洋楽に詳しいヤツこそナウでオシャレなヤング、に見えた。そして、もっと詳しくなるぞと涙ぐましい努力を続けたのだ。我々編集部では、昭和40年男世代がそんな風に親しんでいった、昭和50年から昭和が幕を閉じるまでの洋楽を「昭和洋楽」と命名した。西洋料理を日本流にアレンジした「洋食」と同様、欧米のチャートを追いかけつつも、日本の洋楽は独自の文化を創り上げていた。邦題や帯に見られる、ちょっと笑えたりもするけど質の高いクリエイティブワーク。イイものはイイと素直なリスナーの耳によって日本で人気沸騰、その波が本国へ逆輸入、なんてアーティストも多かった。そう、まるで洋食屋のカレーが、本家本元の舶来カレーと全く異なるウマい食い物になったごとし、なのだ。「昭和洋楽はカレーだ!」を合言葉にグツグツ煮込んだこの特集、皆さんのお口にもきっと合うハズだ。
夢、あふれていた俺たちの時代12歳(昭和52年)
昭和40年男が少年から青年を経て大人への道をまっしぐらに歩んでいた時期は、日本経済が沸点へ向かって急上昇し続けた時期とピッタリ重なる。そうした勢いを肌で感じながら成長してきたのだから、きっと時代の影響を多大に受けてきたハズだ。この連載特集は、俺たちが過ごした「夢、あふれていた時代」からある1年に焦点を当て、さまざまな出来事をふり返りながら世代的ルーツの一端を探り、「再検証」してみる試みだ。今回は昭和40年男たちが12歳になる「昭和52年(1977年)」へ、時間の旅に出かけよう!
昭和40年男が洋楽にハマっていったのは、ちょうど1970年代→80年代という大きな時代の変化の最中。電子テクノロジーの進化を背景として、音楽シーンにも次々と新たなサウンド、新たなジャンルが生まれ、流行も目まぐるしく移り変わっていった… そんな、最高にハイな時代だった!
今回の特集は大きくpart.1~4に分けた4部構成。part.1では、昭和40年男が洋楽に興味を持ち出した昭和50年から、ラストイヤーの64年まで、その時々のヒット曲をまじえてトピックスを紹介。
part.2では、特に思い出深いアーティスト7組を紹介。表紙を飾ったノーランズももちろん登場。1980年7月のデビュー曲『ダンシング・シスター』はオリコン総合チャート1位の大ヒット!
part.2のトリは… 武道館でのライブ・アルバム大ヒットをキッカケに世界中でブレイク! 今風に言うならイケメン&ナードの混合グループ(?)というビジュアルもユニークなチープ・トリック。すっかりイカすロックオヤジになったリックが、今年秋の来日ライブを前に本誌のインタビューに答えてくれた! ※この記事に関するお詫びと訂正がございます
part.3では、洋楽をネタにさまざまなテーマを展開。昭和40年男世代にはテクノ・ニューウェーブの洗礼を受けたヒトも多いハズ…ということで、ここでは『すすめ!!パイレーツ』にやたらとディーヴォやクラフトワークを出しまくっていた、センちゃんこと江口先生のご登場。当時の洋楽事情を直撃!
トンガってナンボな昭和40年男の青春時代。洋楽ファンを自称するならば当然、ファッションも、よく行く店も、ライフスタイル全てがフェイバリットな音楽ジャンルに根差し、全身で自己表現していたのではないか!? ちなみに「ロキノン系」と言ってもあくまで昭和版、今とはちと違う?ので悪しからず。
1980年代後半には「悪魔vs天使シール」が大人気、近年はAKBやよしもと芸人など多彩なコラボでロングヒット。でも、そんな全ての原点がデビュー時のコレ! スーパーリアルなイラストが描かれた、イタズラ上等「どっきりシール」。母ちゃんをビビらせてしこたま怒られた想い出…あるんじゃない?
敗れるも大健闘の日本代表…未だW杯の興奮冷めやらぬ中お送りする昭和52年の伝説。W杯も五輪も夢のまた夢だった日本サッカー冬の時代、初の日本人プロ選手が、前回のW杯優勝国ドイツで誕生した。
1980年12月、YMOの武道館公演で前座を務めた中学生テクノポップ・バンド…それがコスミック・インベンション! ユキヒロばりにセンターでドラム&ボーカルを務めた当時14歳のカワイコちゃん、森岡みまさんが登場。デビュー曲『YA・KI・MO・KI』の「ぃやっは~ん♪」がたまりませン。
2009年10月の創刊以来、ナニソレ?と笑われたり、ネタ切れじゃないの? などと心配されつつも、今号でついにvol.50! 復活三代目編集長がここまでの道のりを振り返ります。そして…目指せvol.100!!
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